東京高等裁判所 昭和26年(う)3896号 判決
しかし右政令第三二五号違反の判示事実としては当該論議が同令に規定する犯罪構成要件に該当する具体的争点を示せば足りるので、即ち連合国に対する破壊的批評及び風説であることを示せば足りるので、そのうちどの部分が破壊的批評であり、風説であるか、又そのすべての部分が破壊的批評であると同時に風説であるかを区別して判示したり、又その論議が何故に構成要件に該当するかの法律的価値判断まで即ち如何なる根拠があつて破壊的批評及び風説と認定したかの理由を示すことは法令の要求していないところである。今判示ビラに記載された文書を見れば論旨第三点において説明するような趣旨のものであつて、それは所謂連合国に対する破壊的な批評及び風説に該当するから原判決には審理不尽とか、理由を付せぬとか、理由にくいちがいがあるとかいう違法は何等存在しない。論旨は理由がない。